登米産杉の製材の組合せによる大規模架構の実現
大規模な建物を木造で実現するには、集成材(小さな木材を束ねて大きく長い材料にしたもの)を使うのが一般的ですが、この建物は集成材を使用せず、登米産(一部南三陸産)の杉の製材(丸太から切り出した無垢の木材)のみでつくられています。
太さや長さが限られている製材を、束ねたり・重ねる構法を用いて、大きな断面の「束ね柱」や「重ね梁」をつくりだすことで、大スパン(スパン=柱と柱の距離)を支える構造としています。柱と梁の付け根には「重ね肘木」と呼ぶ特徴的な部材が見られます。
これは日本の木造伝統工法に見られる「持ち送り」に似たもので、表面には「車知栓」と呼ばれる部材が打ち込まれ、力を伝達する役割を持ちます。
登米産の杉を使った「束ね柱」「重ね梁」「重ね肘木」の力強く美しい構造がこの建物を支え、空間全体を特徴づけるものとなっています。